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プロレーサーという職業

こんにちは、レーシングドライバーの番場琢です。
プロレーサーって言った方がわかりやすいですかね!?

僕は4輪のレースの世界に足を踏み入れたのが16歳の時でした。1998年です。
始めは趣味で始めたモータースポーツでしたが、気が付いたらトヨタ自動車のスカラシップ選手に抜擢され、F1ドライバーを目指すようになりました。
途中で挫折を何度も味わいましたが、プロレーサーとして生きていけている今、自分の好きなことに身を置き、家族を養えていることは最高の人生と自負があります。

そんな自分ですが、年齢を重ねるとともにレースで戦うだけの気持ちだけではなく。

「下を育てたい」
「世の中に車のすばらしさを広めたい」
「車で不幸な経験をしてしまう人を減らしたい」

こんな気持ちが最近とても増えてきました。

僕のレースを始めたきっかけは、母の死です。
母が他界して、落ち込んでいた日々に一本の光を指してくれたのがモータースポーツ。
幼馴染のお兄ちゃんがカートというモータースポーツの原点と出愛わせてくれました。

僕にもう一度前を向いて一歩を踏み出させてくれたこの業界に恩返しをしたい。
そんな気持ちが強いから、きっと上で書いたような気持ちが出てきているのだと思います。

皆さん、プロレーサーってどんなイメージですか?
やんちゃ、スピード狂、暴走族の延長、運転が上手い、こんなイメージの方が多いのかなと思います。
僕が思うプロレーサーは。
誰よりも速く、そして安全に目的地まで車を運べる人。です。
レースでクラッシュってありますよね!?
安全じゃないじゃん!!と思う方いるかと思いますが、レースは車限界で常に走っているので、ほんのちょっとしたミスでクラッシュしてしまう可能性があります。

ただ、そんな限界で走るシーンというのは、サーキット以外ではありません。
僕らプロレーサーが本気で車の限界以下で走ったら、絶対事故を起こさないです。

その理由。

それは、レースで培った経験値からくるものがあります。レースは「究極の先読み運転」合戦です。相手の心理、クルマの動き、タイヤの消耗、気温・路温の変化、ライバルチームの作戦

だいぶ先のことを常に予測しながら戦っています。

そんなプロレーサーが、一般道を走るとどうなるかというと。
遥か遠くの信号、歩行者、対向車、対向車線の歩行者、横の道を走っている車や歩行者、さらには自分の後ろを走る車。これを常に把握しながら運転できるのです。危険なシーンが生まれる前に、未然に防ぐことが出来るのが、プロレーサーです。
危険なシーンが起きてからかわすのではなく、そもそも危険を生まないように運転しています。
きっと、普通の人たちの100倍周りを見ていて、100倍考えて運転していると思います。

だから、運転がメチャ楽しいです(^^♪

自分の運転の仕方一つで周りの危険を事前に防げ、安全に誰よりも速く目的地まで車を運べる。これが、プロレーサーです!!

一つだけ、勘違いしないように言っておきますと。
プロレーサーは上で書いたことに長けています。
でも、プロレーサーにしか出来ない技術ではありません。僕らは、先輩から先読みを教わり、常に意識して運転をしてきたから出来るのです。

皆さんも、運転の心構えを学び、常日頃から意識をもって運転出来れば、習得できる技術なのです。

コツを掴みだすと、運転がメチャ楽しくなりますよ~!!

この記事を書いたヒト

番場琢

プロレーサー 番場琢
レースは、2010年韓国No.1。2011年に日本No.1。 レース界に長年いる中で、たくさんの人に教えたり、イベントを開催してきました。 そんな中、人の行動の裏側にある心理を読み取れるようになり、人の心に合わせたアドバイスをメインに講師業にも力を入れています!!

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